休憩時間のルールと“休憩が取れていない”ときの扱い
「忙しくてお昼休憩が取れなかった」「休憩中も電話番をさせられている」……。 そんな時間も、給料からは「休憩」として引かれているかもしれません。休憩時間の正しいルールと、取れなかった場合の対処法を解説します。
1. 休憩時間の基本(なぜ重要?)
労働基準法では、労働時間に応じて少なくとも以下の休憩を与えることが義務付けられています。
- 6時間を超える場合:少なくとも45分
- 8時間を超える場合:少なくとも1時間
休憩中は「労働から完全に解放されていること」が必要です。つまり、電話番や来客対応を強制されている時間は、厳密には休憩とは言えません。
2. 「休憩が取れていない」よくあるパターン
以下のようなケースは要注意です。
- ✅ 電話が鳴ったら出なければならない(手待ち時間)
- ✅ 昼食を取りながら会議をしている
- ✅ 「休憩時間」として1時間引かれているが、実際は仕事を続けている
3. 休憩を取れないときの記録の残し方(後から説明できる形)
休憩が取れずに働いた場合、その時間は「労働時間」となり、賃金(場合によっては残業代)が発生する可能性があります。 しかし、「休憩してません」と口で言うだけでは認められにくいのが現実です。
ケーススタディ1:休憩60分のはずが電話当番で常に中断
「○月○日 12:15 電話対応(A社様)〜12:30」のように、具体的な対応履歴をメモに残します。業務チャットや通話履歴も証拠になります。 「電話番」が当番制で義務付けられているなら、それは業務命令と解釈できる可能性が高いです。
4. 勤怠と明細の見方(休憩控除や時給換算のズレ)
給与明細や勤怠システムで、自動的に「休憩1時間」などが引かれていないか確認しましょう。 実労働時間が8時間を超えていれば、休憩を取れなかった分の1時間は「残業(1.25倍)」として支払われるべきケースもあります。
落とし穴:休憩未取得の相殺
「昼休憩取れなかったから、その分早く帰っていいよ」という運用もありますが、これも本来は細かい労働時間の管理が必要です。なぁなぁで済ませると記録が残りません。
よくある質問 (FAQ)
休憩時間は必ず取らないといけないのですか?
休憩は法律上「与える」ことが求められます。実際の運用は職種や状況で変わりますが、休憩が確保されない状態が常態化するとトラブルになりやすいです。
休憩中に電話対応や作業指示が入ります。これは休憩ですか?
実態として業務から解放されていない場合、休憩と扱うことに違和感が出るケースがあります。少なくとも記録(いつ・どんな対応が入ったか)を残し、実態を説明できるようにしておくのが重要です。
休憩を取れなかった分は残業代として請求できますか?
状況によりますが、まずは「休憩が取れていない実態」と「その時間に業務をしていた記録」を整理するのが先です。勤怠の扱い、会社の規程、業務実態で判断が変わります。
記録は何を残せばいいですか?
勤怠の打刻だけでなく、チャット・メール・通話履歴・業務ログなど客観的なものを組み合わせると説明しやすいです。
会社に言いづらい場合は?
まずは規程確認と記録整理を行い、必要に応じて外部(労基署、社労士、弁護士)への相談も検討します。
関連リンク
労働基準法(e-Gov)
最終更新日:2026年2月7日
監修・運営:残業代計算ツール事務局 / fin-calculator.com 編集部